『ちょい山CLUB』

低山ハイクとヨガをMIXしたツアー・イベント『ちょい山CLUB』の主宰ライター・ポンチョの日記

登山をはじめたい、ひとりで登るのは不安 ・・・という山好き初心者を対象にした、首都圏近郊の低山歩きとヨガをMIXしたツアー・イベントです。 初心者の方を事前準備からサポートし、登ってみたいと思っていた山に一緒に登り、見たことのない風景、木々や山々との一体感を味わえる、ツアー・イベントを提供しています。 参加申込後、山歩きで揃えるべき基本的なウエアや道具、今持っている道具は使えるの? など、選び方の基本やアイテムの解説・リストをお教えする【お買い物相談】の特典が付きます! ひとりでは楽しめないと思っていた山を『ちょい山CLUB』で存分に楽しんで下さい!

おすすめアイテム~自然のなかで屋根がある安心・小型タープ~

案内人のPONCHOです。

 

今回は低山ハイクで使うことはあまりありませんが、

タープについて書いてみようと思います。

 

先日、千葉の内房・富浦のビーチに泳ぎに行ってきました。

シュノーケリングでも日光浴でもなく、海水浴です。

泳いで、水分補給して、ごろ寝して、泳いで、イカダの上で休んで、

泳いで、お菓子を食べて、泳いで、雲の動きを見ながら寝て、泳いで・・・

朝5時に到着して正午頃に帰るまでその繰り返し。

海で泳げる機会って、1年のうちにそうそうないので、

目一杯泳ぎました。

 

途中の休憩場所に使ったのが、タープです。

妻とふたりなので、オートキャンプ場で見る大型でも

テント型のスクリーンタープでもなく

仮に混雑してきても邪魔にならない大きさの

小さなタープを張りました。

 

自然のなかで屋根になってくれ陽射しを避けられ、

タープを低く張ると壁ができ、

プライベートな空間をつくれて寛ぎ感が増します。

下の写真が、その状態です。

このタープはモンベルのミニタープHX ¥7,700+税 です。

本体だけの重さは640g、大きさは330×280cm。

高く張れば、4人分くらいの日陰をつくれます。

でも、海は風が強く吹くこともあるので、

ボクは低めに張ります。

高い方に165cmのポール、低い方に120cmのポールを使いました。

低く張ると風に煽られないだけでなく、

日陰部分を広く確保できます。

この日は風が穏やかだったので

高い方は165cmにしましたが、

風が強くなってきたら、ポールの下段部分を外して、

さらに低くすることもあります。

 

ところで砂浜でタープを立てる際にはコツが要ります。

というのも、キャンプ場のようにペグが利かないので、

コンビニ袋に砂を詰めて埋めたり、

雪山でのテント設営時にも使うスノーアンカーを埋めて

重しにしてタープを設営します。

コレ、案外知らない人が多く、

この日もすぐ近くでタープを張ろうとしている人がいたのですが、

小さなペグを十字にしたものを埋めてアンカーにしようとはしていたのですが、

うまくいかず、30分後に断念していました・・・。

 

ペグではなく、ビーチなら探せば必ずある流木や板切れを

細引き(ロープ)の先に巻いて埋める方法でもよいのです。

でも一番簡単なのはコンビニ袋です。

強風対策のために袋を重ねて、

持ち手の部分をネジって細引きと結べば、大抵の風に対応できます。

見た目がカッコ悪いと感じるなら、完全に埋めてしまえばよいのです。

 

webshop.montbell.jp

 

スノーアンカーはコレを使っています。

webshop.montbell.jp

 

 

下の写真のような小さなタープも使っています。

山テントと組み合わせて前室をつくれるタイプです。

ライペンのトレックタープ ¥10,700+税。

重さ340g、大きさ220×266cm。

1~2人分の日陰を作れます。

収納サイズは手に乗るくらいなので、

電車キャンプでも荷物が大幅に増えず、助かります。

タープビギナーは長方形の四角いカタチの方が、

使い勝手がよいのですが、手持ちの同じライペンのトレックライズという

テントと組み合わせたくてコレを手に入れました。

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この時はサイドに流木をかませて、

風が入ってくるように、そしてタープ下の居住空間を広くしてみました。

こういう工夫が、いろいろできるのがタープのおもしろさです。

 

現行品はトレックタープbeyondとなり、形状が見直され、

ボクが使っているものよりも広い面積になっているようです。

www.arai-tent.co.jp

 

四角いタープの方が、ビギナーは使いやすい。

そこで紹介したいの下のタープ。

四角に近い手裏剣型をしていて、

サイドに通った伸縮コードを利用したりすることで

簡単に30種類以上もの張り方ができる

パーゴワークスのニンジャタープ ¥18,000+税です。

重さ500g、大きさ280×280cm。

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写真ではタープ用ポールを使っていますが、

トレッキングポールで代用できます。

四隅を地面にペグダウンすることで簡易テントのようにしてみました。

このカタチでタープ下にシート敷いて、寝袋に包まって一夜を明かす

軽量道具好きなハイカーもいます。

ボクもこの日は、上半身を覆う蚊帳と組み合わせて、この下で寝ました。

朝焼けを寝起きに寝袋に包まったまま見られたのは、

サイドがオープンなタープならではのご褒美でした。

 

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自転車旅なら、こんな風にも使ってもよいのです。

自転車を逆さにして、ポール代わりに使ってみました。

この場合も自転車の脇にシートを敷いて、

寝袋に包まって、テント代わりにすれば、

旅の荷物をコンパクトにできます。

あたたかい季節、場所なら、寝袋だって不要です。

蚊や虫がうるさいようなら、

タープ下にアウトドア用のメッシュの蚊帳を吊れば防げます。

そしてなにより自転車が自分の傍にあるので

イタズラされたり、雨に濡れたり・・・なんて心配無用なのが

この張り方の一番の利点です。

 

こんな風に、設営場所や天候、旅のスタイルに応じて

いろいろな使い方、張り方ができるのが小型タープです。

 

ちなみにこのニンジャタープには、今年から専用のインナーテントも発売されました。

その名もニンジャネスト。¥24,000+税、重さ650g。

大人2人が余裕で眠れるサイズです。

◆ニンジャタープとネストの詳細はコチラ

https://paagoworks.wixsite.com/paagoworks/ninja-tarp-2

https://paagoworks.wixsite.com/paagoworks/swing-6

 

 

さて、そのタープ+インナーテントの先駆モデルが下の写真のモデルです。

MSR/スルーハイカー70ウイング ¥27,000+税 重さ460g 大きさ241×289cm 

同じくMSR/スルーハイカーメッシュハウス2 ¥30,000+税 重さ480g

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合わせて940g、このインナーテントも2人なら余裕で寝ることができます。

強雨下ではテント内に出入り口側のメッシュ地から

雨が吹き込む可能性もありますが、

ポールを低くして対処したり、

設営地が森の中であれば、雨が直接当たることも少ないです。

もし雨が心配なら、上で紹介したニンジャネストを選択してみてください。

両方の短辺側の雨が吹き込みやすい側が、

メッシュではなくナイロンの布地になっているので

大抵の雨はしのげます。

 

ちなみにタープの大きさが合っていれば、手持ちの、つまり他のメーカーのタープと

インナーテントを組み合わせても大丈夫です。

 

わざわざタープ+インナーテントにしなくても・・・と思うかもしれません。

でも、テントって寝る時しか使わない、キャンプでしか使わない訳で、

デイキャンプや海水浴、BBQの時には屋根として使う

タープだけを持って行けばよいのは、テントにはない多機能性です。

もし気分が変わってキャンプしていきたい! なんてことがある人は、

昼間はタープのみ設営して寛ぎ、

寝る時にだけインナーテントをタープ下にセットすればいいのです。

ちなみに最近ではハンモックとタープを組み合わせて、キャンプする人もいます。

この組み合わせも、かなり快適です!

 

大人数には対応できませんが、

2~4人のキャンプ、デイキャンプ、ハイキング、BBQに

1枚あればいろいろ便利な小型タープ、是非活用してみてください!

 

◆MSRのタープとインナーテントの詳細はコチラ

スルーハイカー 70 ウィング | Thru-Hiker 70 Wing

スルーハイカー メッシュハウス 2 | Thru-Hiker Mesh House 2

 

最後に、タープの設営に使うポールについて。

オススメはライペンのコンパクトポール150㎝ ¥4,000+税 重さ225g

株式会社アライテント■商品ラインナップ > テント > ペグ・テントアクセサリー

これは接続するポールを入れ子式に収納でき、持ち運び時に1本の短いポールになります。その長さは41cmなので、バックパックのサイドに差しても邪魔になりません。下部に合わせるポールを外して使用すれば、短くしても使えます。ただ、慣れるまで1本に伸ばしたり、収納するのに迷うことしばしばです。

 

コスパと軽さを求めるなら

モンベル/アルミミニタープポール165 ¥2,096+税 重さ270g

5分割でき、収納サイズは約33cmとコンパクト。伸ばすのも収納するのも簡単。

webshop.montbell.jp

 

先にも書きましたが、ポールの代わりにトレッキングポールを流用しても

問題ありません。森の中なら樹の幹や枝から吊り下げることもできます。

オートキャンプなら、片方をクルマに結んでもOKです。

思い付いたアイデアをいろいろ試してみて、

自分なりのタープ使いを深めてみてください!

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おすすめアイテム~ヘリノックス/スウィベルチェア カモ~

 

もし、どこかの森でキャンプをして、

一晩焚き火を楽しんだ翌朝早くに

キャンプ地からそのまま

周囲の森と山をもっと楽しむハイクに出掛ける・・・

そんなキャンプ&ハイクに興味があるならば、

長時間リラックスするために座るチェア選びは重要です。

 

キャンプというと一昔前はディレクターズチェアやガダバウトチェアが主流。

ここ最近はロースタイルが流行り、ウッドとキャンバス地を使ったカーミットチェアやバイヤーのメインラウンジャー等が定番の地位を得ました。

 

そんな中、ガダバウトチェアのような包まれ感とカーミットチェアに近い低さを合わせ持つチェアが登場しました。

それがヘリノックスです。

テントポールメーカーのDAC社が手掛けるファニチャーブランドで、テントポールのようにチェアの脚と背もたれ部分のポールを連結して座面と背もたれが一体になったカバーを装着。ポールのしなりから独特の浮遊感を得られ、本当に寛げるチェアです。

その心地よさは、キャンプ用としてではなく、自宅のリビングでも使いたくなるほど。実際、日本のアウトドア・ショップのエイアンドエフが扱うヘリノックスのチェアには、ホームデコ&ビーチ・ラインが展開されています。

 

さてそのヘリノックスのチェアで、ボクが愛用しているのはスウィベルチェアと呼ぶ、座面が回転するタイプです。ヘリノックスらしいハンモックのような浮遊感のある座り心地に加えて、向きたい方向に向ける機能が特長です。

 

それは焚き火の正面に座って薪をくべ、座面を回転させて星を見上げるリラックス・タイムに、これまでのキャンプチェアにはない視界を与えてくれます。

 

それは調理の際、ローテーブルで食材をカットし、右側に配置した小さなローテーブル上のシングルバーナーに座面をクルッと回転させて鍋の状態を確認でき、座ったまま調理する手軽さも可能にしれくれます。

 

そして一度でもこのスウィベルチェアに座ってみれば、他のキャンプチェアがすべて不自由極まりない代物に思えてしまうほど、座面が回転する自由さの魅力を知ってしまいます。それは重登山靴とビーサンほどの違いです。

 

収納袋も含めた重量は1.3キロ。収納サイズは、1リットルのペットボトルほど。

ピクニックであれば、装備できない重さ、大きさではありません。

 

今年チェアゼロという重量510グラムの軽量モデルが登場しているので、軽さを重視するなら、そちらを選ぶべきでしょう。

 

しかし軽さよりも自由さを野外で求めるなら、スウィベルチェア以外ありえません。

 

加えて、ヘリノックスのメジャーモデルのチェアワンやコンフォートチェアは、すでに模倣品が多く出回っていますが、スウィベルチェアの模倣品は、まだ見たことがありません。

 

通常シートは1万6000円+税、ボクが使用しているカモ柄シートは1万8000円+税。

キャンプチェアとしては高価ですが、それだけの価値は間違いなくあります。

 

キャンプだけでなく、ビーチ遊びや花火大会に、ヘリノックス/スウィベルチェアが活躍する季節の到来です。

 

座面と背もたれのシートは四隅をポールで支えているだけ。これが独特の座り心地の浮遊感を生んでいます。収納袋はチェアのポールに掛けておけば紛失防止、小物入れに使えます。

 

座面が回転する。野外では、それがどれだけストレスフリーなことなのかを、このチェアに座ればわかるはずです。

 

webshop.montbell.jp

 

自宅向きホームデコ&ビーチはコチラ↓

Helinox ヘリノックス タクティカル スウィベルチェア:エイアンドエフ オンラインストア【公式通販サイト】

ECHIGO COUNTRY TRAIL~エチゴ・カントリー・トレイル完走レポート~

案内人のPONCHOです。

 

週末、新潟県の小国町で開催された

エチゴ・カントリー・トレイルというトレランレースに参加してきました。

距離は53キロ。

30キロ以上のレースを走るのは3年ぶり。

この1年間、消防の大会のためのカラダづくりを優先して、

5キロのランと250mのダッシュと短距離中心に変更。

3月に房総丘陵で30キロ、4月に短縮されたハセツネ30Kで17キロのレースに出場。

ハセツネ30Kが短縮されていなければ、今回、もう少しスピードを出せたのでは・・・

と、走っている最中に感じましたが、しかしハセツネ30Kのために何度か前半の林道部分の登りを走りに行った効果が出たのか、このレースでもほとんどの舗装路&林道の登りをゆっくりですが走り切ることがきたのは成果でした。

 

でも、やっぱりトレイルでのランの回数があまりに少ないせいで、

登りの筋力はありましたが、下りの衝撃に耐える筋力が不足していて、

20キロ手前で右膝に痛みが出て、そこからポールを使用することに・・・。

それでも急な下りはスピードを出せず、しかし休まず、ゆっくりながら

ひたすらイーブンペースで進み続けるしかない、苦しいレースでした。

 

しかしエイド、そして集落ごとに応援してくれる地元・小国町の方々の声援が

本当に後押ししてくれて、気持ちが切れることがありませんでした。

またランナー全員が付けるゼッケンには

下の名前がひらがなで大きく刻印され

例えばボクの場合は

「しんいちろう 千葉県 しだ」とあり。

地元のおじいちゃん、おばあちゃんが、それを見て

名前を大きな声で呼んで、応援してくれるので。

エイドでは「千葉から来たのか、いっぱい食べて行きな~」と!

 

第五エイドではジャージ姿の中学生女子が、

「おそばに梅干し入れて一緒に食べると美味しいから、是非!」

と、食べ物だけでなく、食べ方まで教えてくれ、

そばと梅干し・・・と疑心暗鬼を振り払い、

云われた通りに食べてみれば、

「美味い!」とお代わりしてしまいました。

 

ランナーもギスギスしたヒトがいなくて、

後ろの方だったからなのかもしれませんが・・・

キモチよく走り続けることができました。

 

これまで13年余、いくつものレースに参加、取材してきましたが、

そのなかで、もっともあったかいレースでした。

 

コースは里山の森、田園風景、林道、急登と変化に富んでいて、

しかもほとんどが走れる斜度なので、なかなかキビしい。

後から気が付きましたが、28キロ地点の第四エイドの制限時間は11時、

ボクはそこを10時40分頃スタートしたので、結構ギリギリだったようです。

 

結果、8時間52分52秒。275人中145位。

制限時間は10時間・・・残り1時間の中に130人もいたのかな・・・。

まだリザルトが出ていないので正確なことはわかりませんが、

このレース、累積標高は2500mほどですが、

数字以上の過酷さを感じました。

 

下はスタート風景。いつもながら最後尾からスタートして

妻にもっと前から行きなさいと、レース後にまた叱られました・・・。

エチゴ・カントリー・トレイルのスタート風景

 

使用前

 

使用後・・・約9時間経っただけで、かなり老けました・・・

 

だいぶ頑張って走ったからかなり痩せたかと思いきや、

エイドで食べ過ぎたのかお腹プヨプヨ・・・

翌日体重を計測したら、レース前日よりも3.5キロも太ってました・・・。

 

 

さて、レースのスタート&ゴール地点は

おぐに森林公園のキャンプ場だったので、

レース終了後、ボクと妻はキャンプを楽しみました。

 

日曜レース開催で、翌日は皆さん仕事なんですね、きっと。

第一キャンプ場はボクと妻のみで、貸し切り。

里山の高台にあるキモチのいい場所。

星空もとてもキレイでした、

 

レース翌日、コースの最後、とても印象的な風景だった

相野原という集落というか広大な田んぼの真ん中に

ポツンと佇む相野原観音堂を見学。

威厳というか存在感のある、記憶に残るお堂です。

こういう風景がトレイルランのレースのなかにあるということが、

このエチゴ・カントリー・トレイルのあったかさを示していると思います。

 

また来年も走らせもらいます。

小国町の方々、スタッフの皆さん、松永さん、

素晴らしい雰囲気をつくって頂き、ありがとうございました。