『ちょい山CLUB』

低山ハイクとヨガをMIXしたツアー・イベント『ちょい山CLUB』の主宰ライター・ポンチョの日記

登山をはじめたい、ひとりで登るのは不安 ・・・という山好き初心者を対象にした、首都圏近郊の低山歩きとヨガをMIXしたツアー・イベントです。 初心者の方を事前準備からサポートし、登ってみたいと思っていた山に一緒に登り、見たことのない風景、木々や山々との一体感を味わえる、ツアー・イベントを提供しています。 参加申込後、山歩きで揃えるべき基本的なウエアや道具、今持っている道具は使えるの? など、選び方の基本やアイテムの解説・リストをお教えする【お買い物相談】の特典が付きます! ひとりでは楽しめないと思っていた山を『ちょい山CLUB』で存分に楽しんで下さい!

おすすめアイテム~ソロ・テントのおすすめ4モデル~

案内人のPONCHOです。

 

低山ハイクではほぼ必要ないのですが、

低山ハイクの延長線上で、テント泊のハイクを希望する方もいます。

それは縦走だけでなく、ベースキャンプをつくり、

そこからハイクをスタート&ゴールするキャンプ&ハイクも

ビギナーが山を楽しむ方法のひとつだと思います。

 

今年のGWには、そんな方たちの要望でソロ・テントの解説を行いました。

 

さて、その場で紹介したテントは現行品ではないものもあったので、

ココで現行品のおすすめテントを紹介します。

 

まず、きちんとしたテントは現在4万円~5万円します。

高いです。

でも、丁寧に扱えば5年、使用頻度にもよりますが、

ボクが使っている最も古いテントは15年程も経っています。

経年劣化が少し出てきていますが、まだまだ十分機能しています。

そのテントは上の写真のオレンジのもの、

マウンテンハードウェアという米国ブランドのものです。

ザ・ノース・フィスとシエラ・デザインという米国を代表するアウトドア・ブランドの

メインスタッフが合流してつくられたブランドで、ハードコアなイメージがあります。

ボクはこれまで、このブランドのアイテムを多く使ってきましたが、

今、テントで選ぶなら

★マウンテンハードウェア/ゴーストUL1テント ¥49,000+税

定番ともいえるカタチに軽量素材を組み合わせて

安心と軽さを融合させたテントです。

重さは最小で751g。

ひとり使用に十分な居住性。

前室は荷物を置くのに十分、雨天時には調理も安全に行える広さです。

ただ、テント本体の壁のほとんどがメッシュ地です・・・。

夏場はよいですが、春、秋は寝袋を厚めにしないと寒いかもしれません。

テント泊は夏がほとんど、または南の島を旅してみたいとか

暑さ対策をしたいなら、コレです!

 

しかし軽さ故の生地の薄さ、耐久性の低さを念頭に置いて、

丁寧な取り扱いが必要です。

www.mountainhardwear.jp

 

軽いけれど、寒いのはイヤだからテント本体はナイロン地がいいという方は

★ビッグアグネス/フライクリークHV UL1EX ¥48,000+税

 

マウンテンハードウェアのゴーストUL1よりも広く、

テント本体はナイロン地で寒さに対応できるのに

重さは1040g。

 

軽く、広く、機能のバランスのよさは現行品の中でも随一です。

 

ただこのテントも軽さ故に生地が薄いので

取り扱いには細心の注意が必要です。

扱いに慣れていないちょい山参加者のこのテントのユーザーさんは、

使用初日にフロア(床)に穴を開けてしまいました・・・。

下の写真、右がフライクリーク、左にボクの15年使用テントもほぼ同じ場所に張り

穴の原因となった伐採された萱の茎も同様にあったのですが・・・

しかもフライクリークは

エマージェンシーシートをフロアの下に敷いて破損防止をしていたのですが・・・

こうしたテントを使用する際には、注意が必要です。

 

それでもココで紹介、オススメしているのは、

軽さ、広さ、本体のメッシュ地の少なさ、前室の広さ、設営のしやすさ等、

現行品のテントの中で、機能のバランスが秀でているからです。

メーカーが日本仕様と謳っているのですが、

日本の山に向いている超軽量テントと言えます。

 

加えて、設営の簡単さも秀逸です。

これまでテントを設営できないビギナーをたくさん見てきましたが、

これはコードで連結されているテントポール1本を伸ばすだけ。

そして本体の隅にセット、フライシートを被せて完了!

ユーザーさんもボクが方法を教えると

「これまで持っていたテントより、はるかに簡単~!」

と笑顔でした。

 

www.kenkosya.com

 

 

テントへの出入りのしやすさを重視するなら

★ニーモ/タニLS 1P ¥50,000+税

上で紹介したテント2つは、テントの短辺側に出入り口があり

潜り込むように出入りするタイプでした。

でも、出入り口は長辺側にあった方が、荷物も人も出入りがしやすいです。

ただ、その分ジッパー等の出入り口のパーツ部分が大きくなり

重さが増す・・・というマイナス面がありました。

ですが、このテントの最小重量は1090g。

テント本体の幅は105cmもあり、上2モデルよりもはるかに広い。

だのに1090g。

テントポールは2本をX字に交差させる定番仕様。

 

ちなみにボクのまわりでは

「テントを買いたいのだけれどオススメは?」

と質問する人が多くいるのですが、

登山だけでなく、島旅や野宿やキャンプ等々、使用目的はいろいろですが

一番人気はこのテントです。

 

タニの詳細はコチラ↓

NEMO Equipment(ニーモ・イクイップメント)|TANI LS™ 1P

 

 

最後に、ちょっとビギナー向けではないのですが・・・

★ヘリテイジ/クロスオーバードーム ¥35,000+税

上3テントと違って、このテントはシングルウォールと呼ばれる

テント本体だけで、フライ=テントに被せる布がないモデルです。

フライがないので軽く、

設営もスリーブ(ポールを通す穴)にポールを通してセットするだけ。

テント本体はレインウエアのような防水透湿素材で雨を防ぎますが、

強雨では浸水の可能性もあります。

さらに上3モデルよりも、テント内の結露は必至です。

前室がないので、荷物はすべてテント内に収納しないといけません。

雨天時の調理もテント内で行うことになり、注意が必要です。

 

でも、重さはわずか700g! 

このテントを使用するには、快適さだけを求めない割り切りが必要です。

でも、割り切れれば、この軽さで広めのプライベート空間は極上でしょう。

ボクが新しくテントを手に入れ予定があれば、

コレを選びます。

 

詳細はコチラ↓ ↓ ↓

クロスオーバードーム:ヘリテイジ

おすすめアイテム~山も街も使えるハイブリッド・パック・その2~

案内人のPONCHOです。

 

山でも街でも使えるバックパックについて、

今年春にまとめましたが、

もっと厳選して欲しいという要望を頂いたので

3アイテムをお知らせします。

 

と、その前に山でも街でも使えるパックの

ポイントを今一度。

 

◆本体をジッパーで開閉するパネルローディング式。

登山用によくある、パックの上部に蓋のようなものを装備したトップローディングタイプは街でのデイリーユースでは使いにくいのでNG! ジッパー開閉タイプは収納物にアクセスしゃすいです。これは街でも山でも機能的です。

 

ただ荷物の増減でパックのブレが生じることもあるのでパネルローディング式で、荷物のブレを軽減するコンプレッションベルト、つまりパックの幅を調節するベルトが装備されているものを選べば山でも安心して使えます。

 

◆サイドポケットを装備

いわゆるタウンユースのデイパックは、本体サイドにポケットを装備していないものが多くあります。しかし山では、このサイドポケットに水筒&ボトルを収納して、飲みたい時にすぐに飲めるようにしておくことは重要です。または小休止に食べるお菓子等を入れておけばすぐに食べられ、エネルギー不足で疲れた・・・、なんてこともなくなります。

 

◆容量、つまりパックの大きさは20~25リットルを選択

飲み水、行動食、レインウエア、ヘッドライド、着替え、冬はさらに防寒着を収納するとなると、バックパックの容量、大きさは20~25リットルは必要です。もし山小屋泊も、いつかはしてみたい! なんてことを考えいているなら30リットル近い大きさも選択肢にいれた方がよいですが、デイリーユースをメインにするなら20リットルに近い大きさが使いやすい。

 

さて、それらの3つのポイントを踏まえたおすすめのバックパックです。

 

★ミレー/プロライター22 ¥12,000+税

80年代、多くのハイカーが愛用したミレーのパック。

フランスのブランドで、女性のファンが多いです。

 

これは重さ610gと軽く、しかし背面は人間工学に基づいた背負いやすさを装備。

アタックザックと呼ぶ、高所登山の登頂時に使用することも目的として設計されているので、その機能の高さは間違いなし。

カラーラインナップも豊富。ナイロンのツルっとした雰囲気は山っぽさが強いけれど、

カジュアルなカラーリングのモデル、シンプルな単色モデルもあり、街にも合います。

 

エストベルトは脱着可能で、街では外しておけます。

 

このパックは、雑誌の仕事で何度か背負ったことがあり、背面のサイズがカラダに合えば、背面、ショルダーベルトが重さを感じさせない荷重分散力を発揮し、軽い足取りをサポートしてくれます。

 

www.millet.jp

item.rakuten.co.jp

 

タウンユースを重視するなら、こんなモデルもあり!

 ▼ミレー/コパン20 ¥11,000+税

コットンライクな杢素材を使用し、街馴染みはこちなのほうがよし。

でも山で使える機能はきちんと装備!

www.millet.jp

 

★マウンテンハードウェア/シングルトラック24 ¥14,500+税

山で快適に歩きたいことをメインにするならコレ。

テントやシンプルなデザインのウエアで知られる

ちょっと通好みなブランドです。

パックは近年、クォリティーがとても高くなってきています。

 

フロントポケット、サイドポケット、サングラス等を入れるパッド入りポケット、本体内にはスマホ等の小型電子機器を入れておく防水ポケットと多様なポケットを装備。

 

女性にはちょっと大きいかもしれないので、試着必至!

 

ショルダーベルトの本体側のベルトが2つに分かれていて、

パックの背中へのフィット感がとても高いです。

しかも背面は通気性が高く、剛性感のあるパネルを採用。

このパックも背負い心地が非常に軽いです。

www.mountainhardwear.jp

 

安く売ってます!

item.rakuten.co.jp

 

もし大きければ、サイドポケットは装備してませんが、

フロントポケットで代用することで

またはボトルホルダーを別途装着して

シングルトラック18 ¥13,500+税

も選択肢に入れてみてください。

www.mountainhardwear.jp

 

 

★カリマー/スパイク20 ¥12,000+税

シンプル、カラーの豊富さで人気の英国パックブランド。

このパックは、高機能なデイパック的モデル。

街で使いやすいサイズ、機能を装備しているが、山でも問題なし!

 

フロントポケットには、デイリーユースでの使用を念頭に置かれたフックや小分けして収納できるコンパートメントを装備しているが、これは山でも小物収納に便利。

 

またフロントのバンジーコードは、ジャケット等の着替えを着脱するのに役立つ。

 

エストベルトは着脱可能。

 

www.karrimor.jp

 

以上です。

ちなみに、今回紹介したパックはレインカバーを装備していないので、

山で使う際には必ずレインカバーも購入してください!!

 

それでは、山で会いましょう。

 

2017年7月23日(日) 富士・双子山ハイクレポート

案内人のPONCHOです。

 

昨日、富士・新御殿場口から登る双子山ハイクに行ってきました。

本当は水ヶ塚公園~須山登山道~御殿庭~双子山~新御殿場口の予定でしたが、

今回、はじめてこのルートを歩く方おひとりの参加者だったので、

昨年同様、新御殿場口からのルートに変更しました。

 

という訳で鳥居の前で記念撮影。

晴れていれば、鳥居の向こうには富士山があります。

 

本当は晴れていれば見える景色も美しいのですが、

薄曇りの方が、暑さにやられず歩きやすい! と話しながら歩きました。

 

新御殿場口からすぐの大石茶屋。

火はいいですね。

薪を燃やして湯を沸かす暮らしを想う。

 

参加された方が、この風景を見て呟きました。

「こんなところにも宅配便あるんだ?」

ボクは答えました。

「空荷で帰りたい! というハイカーがいるんですよ、きっと」

 

上空の雲が飛んでなくなり、

富士山が頭を見せたかと思ったら

足元から再び雲が湧きあがりでしました。

 

ボクらは雲のなか。

雲のはじまりのなか。

 

富士山を登るヒトは憶えておくとよいこと。

霧が出て、先がわからなくなったら、

コースの脇のロープを辿るといい。

途中切れていることがあっても

間違いなく登山口まで続いています。

 

 

たぶんイタドリ・・・

砂礫帯に

島のように群生。

この時期、富士山を代表する花です。

 

CHIKAKOはいう。

「一度歩いたところをもう一度歩いても、楽しい。

例えば、見逃していた風景と自分を発見できるから」

 

樹のない世界は

音や光を反射するものがないので

すべてが地面に落ちていき

静けさが優位な世界。

 

近くから見上げると

たおやかな富士山をバックに

双子山へ登る。

小学生も遠足で登る。

いつかは富士山を想うのだろうか?

 

 

 

 双子山の標高は1804m。

でも雲海のように雲が低く垂れこめていた。

 

双子山の山頂は広く平ら。

そこでココでタオヨガを行う。

最初は立位でカラダをゆるめ

多くは座位で円の動き。

富士山のチカラが、自身を見つめるチカラとなり

瞑想はいつもよりも深く、静か。

3分が、あっという間に過ぎ去った。

 

双子山を振り返る。

樹のない砂礫帯は

古い地球の風景を想像させる。

 

ボクらは

見ているようで

見られている。

 

強風のなか

まったく揺れない白い花。

クサボケの白だろうか?

 

 

 

 

 

カラマツ林を抜けて、

広葉樹と針葉樹が入り混じった森へ。

するとそこは苔の森へと変わった。

ベンチの座面はフカフカ

 

倒木は厚い苔の毛布に包まれて。

 

苔の森にナナカマドの大木。

 

もう樹自体が苔なのではと思えるカエデ。

 

苔の森は緑の香りも強く

植物の生命力の強さも感じる。

 

トレイル脇に

ギボウシ

若葉は食べられるそう。

でも、花が終わると、倒れるように枯れて大地に戻る。

と思ったら、中毒を持つ、バイケイソウでした・・・。

ギボウシと間違えて誤食することが多いとのこと。

キヲツケマス・・・。

 

水ヶ塚公園へと繋がる

須山登山道の森。

富士山の魅力は、山頂を目指すだけではなく、

こうした深い森、生命力あふれる森にもあると思う。

 

また秋の気配が香る頃、訪れたい。