前日のゲリラ雷雨、そして近づく台風9号の影響を心配したけれども、天気図と雲の衛星画像を確認する限り、たぶん天気予報が伝えるよりも天気はいいんじゃないかと判断して向かった北八ヶ岳。
ボクの読み通り、長野・茅野駅付近は、朝から青い空。
でも見上げた八ヶ岳は、すっぽり雲の中。
それでも風に吹き飛ばされていく雲の切れ間から時々青い空が現れ、
前日の雨で潤いに満ち溢れた森は、
陽光にキラキラと輝く魔法の瞬間を見せてくれた。
そのキラキラを見つける度に、ボクらは「わぁあああ~!」と、
喜びの声を上げたんだ!
スタートは北八ヶ岳ロープウェイ。2012年に現在の北八ヶ岳ロープウェイと名称を変えてから、それ以前のちょっと昭和を感じさせる建物からすっかり雰囲気が変わって、アルプスを意識したものになったみたいで、トレッキング気分を盛り上げてくれるもの。
パン屋さんがあったり、アウトドアメーカーのモンベルのウエアなどのコーナーもあって、忘れ物をしても安心!
100人乗りの大型ロープウェイで、標高1771mの山麓駅から標高2237mの山頂駅まで約7分。夏休みだけに、ほぼ満員。しかも上りも下りも行列が出来ていた。
でも、この混雑は山頂駅から周回するハイキングコースのある坪庭だけ。
最奥の坪庭から降りてくる階段まで行くと、観光客もまばらに。
坪庭から徒歩5分、いつかは泊まってみたい縞枯山荘。
山小屋らしいデザインが
草原にポツンと建っている姿は趣があって、
みんなでフレームに収まるところまで進んで、パチり!
「ココから40~50分、キツい直登です。ヘバらないようにゆっくり行きましょう」
と言ったのだけれども、
「全然キツくな~い。こういう登りは好き~!」
なんて余裕のコメントがみんなから返ってきた。
7月、8月と2週間に1度開催したちょい山CLUB、
さらに個人的に登山をしてきた方もいて、
かなり山登りのための足が出来てきたみたい!
そして登っている最中に、雲が切れて陽が射してきた。
「空、見つけた!」
なるほど、そんな表現もあるよね。
すると深い苔の森に、陽光が魔法をかける。
そのジカン、ボクらはシアワセを見る。
トレイルとお互いの表情が煌く魔法だ。
「ココに来られてよかったね」
キツい登りを終えたところ。縞枯山山頂。標識だけ。展望なし。
でも進行方向にはシラビソやコメツガが
厳しい自然環境によって縞状に枯れてしまう、
山名通りの縞枯れ現象が見られる。
さらに進むと、大きな岩が重なった展望台。
展望台は雲が垂れ込めていて麓の景色を遮るけれど、
それが却って切れ目から景色を現わす瞬間を、
より一層大切なものにしてくれる。
そしてウカれるボクら。
さぁ、展望台から見えた麦草ヒュッテへ、下山。
縞枯山と茶臼山の鞍部は、再び縞枯れのトレイル。
それは死ではなく、新たな生に向かう途上。
そうそう、北八ヶ岳は苔の森。
トレイルで見られる景色は、さまざまな苔のベールに覆われている。
それは再生を感じさせてくれたり、
やわらかな碧さを手で触れられたり、
はじまりを思ったり、
イノチの強さがあったり、
静逸がそこには佇んでいた。
潤いという生命の源を内包した苔の森を抜け、
茶臼山の展望台からは潤いが姿を変えた雲の吐息に包まれ、
CHIKAKOはタオ・ヨガの呼吸。
「ホントに、キモチいいよ」。
標高を下げるにつれて、
森はいろいろな姿になる。
明るい広葉樹の森になったり、
再び縞枯れの岩場になったり、
細い幹だけだった針葉樹の森に
太い木も見られるようになり、
歳月を生きたイノチは、
「また、来なさいね」と
やさしく声をかけてくれた。
ゴールの麦草ヒュッテ前の茶水池。
時間がなくて白駒池には行けなかったけれど、
この池も十分にゴールの喜びを感じられる
驚きと美しさを持っていた。
今度は秋の紅葉に
また北八ヶ岳を歩けるといいですね。
白駒池は、その時に!
参加してくれた皆さん、お疲れ様でした。
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