寒かったり、暑かったり、強い風が吹いていたり、雨に降られたり・・・
山のランチは、街でのランチと違って、快適な環境で頂ける機会は少ないです。
だから、歩きながら、または小休止の際に
チョコやビスケット、パンを食べて、エネルギー補給する方が、苦労をしなくて済みます。
ちょい山CLUBでも、エネルギー補給は行動食を基本としています。
とはいえ、景色のよい場所や、木々に囲まれた落ち着ける場所で
ゆっくりランチができれば、
簡素な食べ物であっても満ち足りた食事ができることも、間違いありません。
それは、ハイカーがよく口にする、
「山で食べるカップラーメンは、なんでこんなに美味しく感じられるのだろう?」
という山の魔法です。
山の魔法は、カラダとココロをしっかりとリフレッシュしてくれます。
そこで、デイハイクでのランチについて、ヒントをまとめてみました。
◆山ランチ、なにを食べる?
★山ランチの定番は、カップ麺やインスタントラーメン。
女性はトイレがない山でスープものを食することに
ちょっと躊躇するかもしれません。
でも、真夏以外は涼しい&寒い山で
あたたかいラーメンは、カラダにやさしく
寒がりな女性こそ、食べたほうがよいと思います。
左から
マルちゃん正麺は、パッケージされた麺が丸いカタチで、
登山用のクッカー=鍋の多くが丸形なので、サイズがあっていれば割り入れる必要がないのでオススメです。
でもクッカーが小さかったら・・・割るしかありません・・・。
リフィルタイプのカップヌードルは、カップがないのでバックパックの中でかさ張ったり、割れる心配がありません。小型のクッカーや大きめカップで頂き、食べ終わったら、そのクッカーやカップでお茶を飲めるのも利点です。そしてゴミも丸めてコンパクトになるのがよいです。
ただ・・・売っているところが、アウトドアショップや登山用品店中心で、街のスーパーでは、なかなかお目に掛かれないのが難点・・・。災害時の非常食としても使えるのでネットで大量購入しておくのもよいかもしれません。
マルタイラーメンは、棒ラーメンとも呼ばれ、パックの隙間に入れられるスリムなパッケージングで、山メシで人気です。小さなクッカーでも湯に曲げ入れて折らなくても済みます。
関東出身の方は、もしかしたら知らない・・・という方もいらっしゃるかもしれませんが、九州では定番の棒状即席麺で、コレは一番の定番ですが、他にも九州らしく、とんこつやあごだし、辛子高菜等、味わいがたくさんあります。
そしてインスタントラーメンには、下のラーメンの具やフリーズドライの野菜類を足し入れて満足度をアップさせるのもよいです。
ところで、ラーメンを食べたときに困るのが、残ったスープ。
あらかじめ少なめの湯でつくるというのも手ですが、
ラーメンだけでは足りない・・・というときにオススメなのが
残ったスープにおにぎりを入れて雑炊にする、ちょい足しです。
このアイデアは、寒さでおにぎりの水分が凍ってしまいカチカチになったときにも有効です。
ラーメン以外に、カロリー少なめの春雨スープに最初からおにぎりを足すのも、かなり美味しい食べ方です。
★次に軽さと本物テイストが売りのフリーズドライ食品。
フリーズドライの白飯は、最近ではスーパーでも販売されているので、山メシとしてかなり使えます。
同じくスーパーにあるフリーズドライの丼の具と合わせたり、フリーズドライではありませんが、缶詰ではなくソフトパックのサンマやサバの煮物と一緒に頂くとよいです。
また写真にはありませんが、重くても贅沢ランチをしたいなら、コンビニの個食レトルト食品のハンバーグ等のお惣菜もアリです。フリーズドライを戻すために湯を沸かすので、余った湯でレトルト食品を温めなおすのにも使うとよいです。
ところでフリーズドライの白飯やドライカレーやとり飯等のご飯ものは、パックの封を切って熱湯を注いでつくりますが、できあがるまでに15分程掛かります。正直、時間のないハイクでは、長すぎます。
そこで試してみてほしいのが、クッカーに中身を移し替え、分量分の水を注いで火に掛けるつくり方です。パックのままならクッカーは汚れませんが、圧倒的に早くつくれるこの方法は、試してみる価値大です!
ちなみにデイハイクではなく、テント泊でのハイクの際には、必要分のフリーズドライの白飯をジップロック等のジッパー付きビニール袋に移し替えて持っていき、その時に食べたい分量をクッカーでつくって、食べています。
◆湯を沸かすストーブは、なにを選んだらいいの?
山のランチやティータイムで湯を沸かすのに使うのが、
携帯できる軽量コンパクトなバーナー=ストーブです。
さまざまなメーカーから、軽量コンパクトさ、火力の強さ、低温での安定感を売りにしたストーブが出ていますが、ビギナーが低山で湯を沸かすなら、
ジェットボイルが圧倒的にオススメです。
その理由は、
1)他のストーブと比較して、すぐに湯が沸く
2)燃費がよく、少ない燃料で湯を沸かせられる
3)ストーブとクッカーのセット販売で、燃料のガス缶もクッカー内に一緒に収納できるのでコンパクト。このセットだけ持って山に行けばよいのが便利。
下の写真は、ボクが使っているジェットボイル。
10年近く前のモデルで現行品ではありませんが、壊れないので、今でも愛用しています。ちょい山CLUBのツアー・イベントでも、コレで湯を沸かしています。
左の赤いカバーが付いた筒状のものがクッカー。中央下がストーブ。中央上が左のクッカー以外の市販のクッカーで湯を沸かしたり、調理する際にストーブの上部に取り付けるゴトク。右下がストーブの安定さを増すスタビライザー。右上がクッカー下部に取り付けるカバー。
これがクッカーをストーブに取り付けた使用状態。クッカーの赤いカバーは付けたまま火に掛けられ、外気の影響を最小限に抑えられます。
このカバーは、湯が湧いても、そのまま持てるほど断熱性が高いものです。
燃料のガス缶は、気温が低いと火力が落ちやすいので、ボクは保温のためのカバーを装着して使用。現行品では冷温時でも火力が落ちにくいモデルが販売されています。
湯が早く沸き、燃費のよさは、クッカーの底に施された、この蛇腹状のスリングのおかげです。
これは市販のクッカーを使用した時。写真よりも大きなクッカーやフライパン等で
調理をする際に役立つのが付属のゴトクです。
日本で購入できるジェットボイルの現行品は、6種類。
その中で、コストパフォーマンスや軽さを重視したら、ZIP。
さらに冷温時でも火力が落ちない機能も装備したいならマイクロモ。
もし低山だけのハイクならZIPで十分。
でも、もっと幅広く山を楽しむことを考えていたらマイクロモがよいです。
どちらもガス缶を含めない本体重量は約400gです。
◆ちなみに、ボクがひとりで山旅をする際には、
下の写真のクッカーとアルコールストーブで煮炊きしています。
箸と汚れをふき取るマイクロファイバーのタオルもふくめて、
写真に写っているモノすべてが
アルコールストーブの上にのった大きい方のクッカーの中に収納できます。
大きいといっても直径13センチです。
総重量は280g。
これに燃料のアルコールが追加されます。
これらはセット販売されているものではなく、
ボクがあれこれ組み合わせを試して選んだセットです。
ジェットボイルに比べれば湯沸かし時間は掛かりますが、必要十分。
こうした自分の好みのセットを考えるのも楽しいものです。
詳細は、また後日!
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