案内人のPONCHOです。
4日に開催した御岳山~大岳山のハイクレポートです。
この世界には
たくさんの美しいものがあります。
御岳山の奥、大岳山。
トーキョーの西の端。
その日その時その場所に、
美しいもののひとつが、
ボクらの目の前に広がりました。
奥多摩、道志、丹沢の山塊は
初冬の午後の低くやわらかなお日様が
光の筆で刷いたやさしく浅い色合い、
黒、紺、紫、碧が深い旋律を奏でていました。
ヒトによってはなんでもない
ボンヤリとした富士の姿。
でも圧倒的で
静かで力強く、
なにかのバランスが崩れると
すぐにも消えてなくなりそうな
ただ記憶にはくっきりと刻まれる、
そんな風景。
美しいものを
素直に美しいと思えること。
仮に感じられなかったとしても
いつの頃からか
美しいと感じている
ジブンを発見できること。
それは山を登る理由なのかもしれません。
東京近郊では高尾山に続く人気の山である御岳山。
ケーブルカーがあり、リフトがあり、舗装路あり、
守り神としていらっしゃいます。
アクセスのよさ、眺望のよさで高尾山の方が多くのハイカー、観光客、外国人ツーリストが訪れますが、御岳山は神社のある山頂付近に宿坊や茶店がいくつもあり、ヨガに取り組む方々の間では、その宿坊を利用して行われるリトリートが、東京近郊では定番となっています。また茶店の佇まいは、昭和そのものです。
今回、大岳山から奥多摩駅方面へと下山する予定でしたが、
参加者のレベルとその10日程前に降った雪の影響を考慮して
御岳山直下にあるロックガーデンを経由して
大岳山から御岳ケーブル駅に戻ってくるコースに変更。
かなり時間に余裕を見たのですが、
それでも日没が近づきヨガを行う時間がなくなってしまい・・・
楽しみにしていた参加者の皆さん、すみません。
そのロックガーデン。
ケーブルカーで登ってきたのに
どこまで下るの? というくらい下り・・・。
七代の滝からは登り返し
天狗岩を越えてしばらくすると沢沿いに
苔むした大岩がゴロゴロ。
ここは綾広の滝。
武蔵御嶽神社の滝行の場でもあります。
年月の重なりを感じられる大岩と清新な水の流れが
神社のはじまりなのではないだろうか?
そしてお犬様、つまり狼がココを水飲み場として
ニンゲンと共有していたのではないか?
そんな妄想が膨らむ場所です。
大岳山へと向かうトレイル。
秋と冬の合間の造形。
大岳山も恐らく岩の山全体がご神体。
質素な大岳神社。
お犬様も小柄で、どこかおどろおどろしい。
最後は鎖場やポールを畳んでよじ登る岩場。
そして初冬のギフト。
美しいものを
美しいと感じられる
素直なココロを持ったヒトであること。
それが御岳山、大岳山、
そして富士山が教えてくれたことでした。