トレッキングポールとは、登山用の杖のことです。
杖を持つなんて、年寄くさいと思われるかもしれませんが、
足腰への負荷を減らし、凸凹した登山道でバランスを保ち、リズムよく歩くのに
とても有効な道具です。
特に、山慣れしていないビギナー、女性ハイカーは、
体力温存、ケガの防止、さらに足首等を捻挫してしまったり不測の事態に陥ったときに、なんとか無事下山してくるためのサポートをしてくれます。
だから、いつでも、どこの山に登るときでも、
装備しておくことをオススメします。
◆ポールを使うと、こんなよいことがあります!
1)1本でも有効ですが、2本、両手に持って使う方が、さらに機能的です。
バランスの悪い2足歩行の人間が、4足歩行で足腰の負担を分散させてバランスよく、
そして凸凹道もスムーズに登り下りできるようになります。
2)キツい登りでは、顔が下を向き、上半身が折れ曲がった状態で歩きがちです。
そんなとき両手にポールを持って歩くと、顔が上がり、上半身も起きて腰への負担が減ります。さらに上半身が起きると胸が開き、心拍数が上がりがちな状況で、呼吸がしやすくなります。呼吸がしやすくなると、疲労を軽減することになります。
3)登山では、普段より小股でリズムよく、チョコチョコと歩く感じで登り下りすると、足腰の負担が軽減します。そしてチョコチョコとリズムよく歩くとき、ポールを持った手から始動させてゆくと、上手く歩けます。
◆選び方
1)カタチは大きくわけて2つ。伸縮式と折り畳み式があります。
電車等の公共交通で山に向かう際に、収納サイズがやや長い伸縮式をバックパックに装着していると、他の人にぶつけてしまうことがあります。その点、折り畳み式は、とてもコンパクト。20ℓほどのバックパックにも収納できます。誰かにブツけてしまったり、紛失の可能性も低くなるので、折り畳み式がオススメです。
2)ポールの素材は、軽いカーボンと耐久性に長けたアルミ製とがあります。
軽さはカラダへの負担も軽くしてくれますが、ビギナーは注意していてもポールに体重を掛けてしまいがち。そんなとき軽いカーボンは折れてしまうことがあります。
ビギナーでなくとも、私が出場した土砂降りのなかを進んだトレイルランニングのレースで、転倒を避けようとしたランナーの多くが、カーボン製のポールを折っていました。ビギナーがそうした過酷な状況で登山することはないと思いますが、壊れる可能性の高いものをビギナーが使用することは避けるべきだと考えます。
という訳で、耐久性、強度にすぐれたアルミ製がオススメです。価格もカーボンより割安です。
ちょい山CLUBのオススメは、
折り畳み式のアルミ製ポール、両手2本使用です。
◆女性ハイカーにオススメのポール
●シナノ/フォールダーFREE AL115 ¥14000+税(2本)
収納サイズ36センチとコンパクト。上段のレバー操作で、使用時の長さを95~115センチまで調節でき、登りは短く、下りは長めにして、使いやすさを最適化できます。
PONCHOは、このシナノの同じアルミ製のトレイルラン・モデルを5~6年近く使っていますが、丈夫で使い勝手よく、ハードな状況でも安心感を得ています。
ボクのイチオシはコレです。
●テラノバ/トレイル・エリート ¥4200+税(1本)
http://www.kenkosya.com/digitalbook/2015ss/terranova/#page=4
見られない場合は↓
アドベンチャーレースやトレイルレースで活躍する軽量テントやバックパックで知られるブランド。
このポールは決して軽くはないけれど、強度にすぐれ、収納サイズも33センチとかなり短い。そして、上段のレバー操作で使用時に110~130cmの長さ調節ができる仕様で、1本¥4200というコストパフォーマンスのよさは、うれしい限り。
●モンベル/U.L.フォールディングポール ¥4300+税(1本)
収納サイズ33センチ、重量142g、長さ調節はできないけれど、110、115、120cmの3モデルから自分に合った長さをチョイス。ポールを伸ばして地面に先端を付けて、肘が90度から100度くらいに曲がるものが最適な長さです。
これはアシスト・ポールという、強度よりも軽さを重視したモデルなので、体重を掛けるような使い方は禁物とメーカー・カタログには表記されているけれど、コストパフォーマンスが高く、最初のポールとして十分な機能も持っていると思います。
●ブラックダイヤモンド/ウィメンズディスタンスFLZ ¥16000+税(2本)
http://www.lostarrow.co.jp/CGI/products/detail.cgi?seq=000007
レバー開閉でポールの長さを調節する仕様の元祖、そして折り畳み式のポールを広めたアルパイン・ブランドの雄。
強度にすぐれ、低山ハイクだけでなく、ゆくゆくはアルプス縦走もしてみたい!と考えているなら、最初からこのポールを購入してもよい。使用時の長さ調節もでき、収納サイズもコンパクトで、信頼性の高いポールです。
【お問い合わせ先】
HP:https://cyoiyamaclub.wixsite.com/cyoiyamaclub
✉ cyoiyama.club@gmail.com