GWのはじまり、4月29日、30日に開催した
ちょい山CLUB初のキャンプとハイクを行うイベント『キャンプdeハイク』。
場所は山梨県の甲州市にある一の瀬高原キャンプ場をベースにしてテント1泊。
翌朝、笠取山登山口からハイクをスタートしました。
当初、奥多摩湖畔のキャンプ場にてデイキャンプの予定でしたが、
参加者が1名、その方が新たにテントを購入したこともあり、
キャンプ+ハイクを1泊2日に行うことに変更しました。
今回のように、人数、参加者の全員の希望によって、
またはグループでのオーダーに対応してカスタムして
ハイク、キャンプの企画も受付けておりますので、お問合せください!
さぁ、スタートです。
一の瀬高原キャンプ場は、GWでも空いていて、自然のパワーの濃いところです。
最近の至れり尽くせりキャンプ場と正反対、
トイレはボットン、シャワーやお風呂はなく、アクセスもガタガタな林道から行かなくてはならず、ビギナーにはちょっと敷居が高いです。
でもだからこそ、緑濃く、多摩川支流の美しい沢が場内を流れ、
日本の山間部の里山の美しさが際立っています。
キャンプの必需品、テント。
右が参加したNさんのNEWテント。
ビッグアグネス/フライクリークHV UL1EX。
総重量1040gの超軽量、しかし広々半自立型のテントです。
日本仕様となっていて、通常仕様のインナーテントのメッシュ部分が排され、
ナイロン生地のパネルとなっています。
雨、湿度の高い日本で、フライシートの内側が結露して
インナーテントのメッシュから水が滴り落ちることを防いでくれます。
寒がりな女性は、防寒にもなります。
軽さが自慢ですが、その分生地が薄いので、
破れ、破損の心配があり、フロアの下に
きちんとエマージェンシーシートを敷いて予防したのですが・・・
カットされた笹の茎が地面に残っていたことに気が付かず、
翌朝フロアに穴が・・・
ちなみに左のマウンテンハードウェア/ライトウェッジ2J
2人用テントで、重さは3キロ弱・・・15年近く、キャンプでのみ使用している
ボクのテントです。
一時、やや劣化を感じましたが、
頻繁に使うようになったら、軽いベタつきはなくなり、まだまだ元気です。
就寝時にフロア下にカットされた茎があることに気が付き、
その上に乗らないように寝る場所を変更。
生地が厚いこともあり、穴は開きませんでした。
そうした、細心さが必要なことを伝えなかったことも、
フライクリークに穴が開いてしまった要因かも・・・。
フライクリークに限らず、テントで寝る場合には、
常に細心の注意を払うことを、忘れずにいてください。
ほんの少しの注意で、大抵のトラブルは防げます。
キャンプの夜の楽しみは、焚き火です。
山のテント場ではできませんが、
キャンプ場泊でハイクすれば、夜も十分に楽しめます。
さらにココ、一の瀬高原キャンプ場は、直火OK!
焚き火台がなくても、焚き火のあたたかい火に当たれます。
今回は焚き火で煮炊きもしたかったので、
ボクらは焚き火台を使いました。
ちなみに標高1000m近くあり、
夜の気温は5度くらいで、焚き火がとっても気持ちよかったです。
こちらは夕飯。
ポトフとタラ、エリンギ、ワケギのバターソテー、
そして奥多摩・二俣尾にある
『noco』というパン屋&カフェのパンがとっても美味しく、ボクの簡単時短料理を引き立ててくれました。
秩父ワインも美味しく、奥多摩界隈でのキャンプの際の、定番になりそうな組み合わせです。
キャンプ場のブナやミズナラなどの木の上の方に見られる
丸い緑の塊は、ヤドリギという寄生植物です。
ヨーロッパでは幸運の象徴となっているようです。
春、新緑前の森で、なんともやさしさを感じられる風景です。
さぁ、キャンプの翌日は、ハイクのはじまりです。
標高1953mの笠取山を目指します。
この山は東京都の水源の森になっていて、トレイルは幅が広く、森はよく手入れされていて、歩くのが楽しくなります。
新緑前のカラマツの容姿が美しいです。
ちなみに一の瀬高原キャンプ場あたりも
今年は春の訪れが遅く、まだサクラが咲いていませんでした。
新緑は5月中旬以降頃になるのか?
標高が上げると、ダケカンバやミズナラなどの広葉樹が増えてきます。
トレイル、広いです。
ランチはいつものリフィルタイプのカップラーメン。
湯沸かしに使用したのは、国内ストーブ・ブランドの雄、
SOTOのマイクロレギュレーターストーブ(73g)、アルミクッカーセットM(198g)、そしてフィールドホッパーというコンパクト・テーブル(395g)です。
マイクロレギュレーターストーブは低温下でも火力が弱まりにくく、
アルミクッカーセットMは大1ℓ、小0.5ℓの容量で、湯沸かしだけでなく、1人分の簡単な料理にも対応してくれます。ガス缶も250、110サイズのどちらか1つ、そしてマイクロレギュレーターストーブもクッカー内に収納できます。
フィールドホッパーは、写真のように落ち葉に埋もれた場所でも地面を焦がさずにストーブを使用する台としても活用できます。もちろん食事の際には、テーブルとして使用。水平が保てる場所なら、直置きよりも安心して食事ができます。
湯沸かしの速さなら熱効率のよいジェットボイルが勝りますが、軽さを重視するなら、このストーブとクッカーのセットを選ぶとよいです。蛇腹状に畳めるシートゥサミットのXカップも収納すれば、汁もの、ごはんやおかず、お茶を、同時にこのセットで頂けます。
ちなみにアミカスというエントリーモデルの81gのストーブとクッカーセットMがセットになった、アミカス クッカーコンボという商品もあり、¥5537とビギナーにはお手頃なセットもあります。
これはマイクロレギュレーターストーブ(¥6600)とクッカーセットM(¥2300)を組み合わせたもの。テーブルのフィールドホッパーは¥5000。
ランチの後はハイク、リスタート。
標高が1800mくらいになる、小さな谷に雪がまだ残っていました。
雪解けの水が入った谷で水を補給。
地図では水場に指定されていませんが、
上部に人工物がないので、飲んでも大丈夫。
心配な方は、携帯浄水器や煮沸して飲んでください。
本当にフカフカの苔の絨毯。
広葉樹の森ですが、所々にある針葉樹、モミなどの木のまわりに
深い苔の森が広がっていました。
この苔の森も、保水に大きな役割を果たしているんだと思います。
そして随所に現れる古木。
名前を付けられるような巨木ではないですが、
名もなき古木の佇まいは、ニンゲンにやさしさを伝えてくれます。
街ではあまりにも早く過ぎ去るジカンですが、
古木のまわりのジカンはゆっくり。
コレこそが本当のジカン。
ジカンは、やさしさに通じるものなのかもしれません。
笠取山山頂付近からの富士山。
春霞に包まれ、青い空に溶け込んだ姿。
ここからの富士には優美さがありました。
今回のハイクでは、ジカンを強く想いました。
東京の西の端、多摩川へとつながる源流部。
その一滴が冬を越え、春に流れ落ちる一瞬の連続が、
大きな流れとなってトーキョーを支えています。
一滴、一瞬を支えるのは、
多種多様、大小の自然の重なりでした。
そこにはニンゲンの手が入り、
活かし生かされている関係がありました。
すべての物事に理由があるのだとしたら、
ボクらがこの日、この場所を訪れた理由はなんなのでしょう?
山頂にたどり着くという目的の前後左右に、
ジカンが重層的に積み重なった自然がありました。
ニンゲンの巣ともいえる街から離れた場所で
今日、今、この時も、一滴、一瞬が連続している事実を想像してみれば、
それは目の前のボクのジカンにも通じていることに、気が付けました。
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