案内人のPONCHOです。
遅くなりましたが、山の日に開催した
北八ヶ岳のハイクレポートです。
今回は参加された方と相談の上、予定していたコースを変更・・・
麦草峠~高見石小屋~白駒池を予定していたのですが、
当日は山の日、お盆休みのはじまり、高速道路は当然のように渋滞。
参加された方のおひとりはその渋滞に巻き込まれてしまい・・・
ハイク断念。
白駒池と麦草峠の駐車場も、昼過ぎまで入れなさせそうな、ひどい渋滞。
この時点で、ハイクのスタート時間も予定より少し遅れていたので、
急遽、北八ヶ岳ロープウェイで坪庭~北横岳をハイクする行程に変更。
当初の予定通り、公共交通機関利用であれば問題はなかったのですが・・・。
ちょい山CLUBに参加される方のペースを考えると、
このコースは公共交通機関利用では、最終バスに間に合いそうになく、
クルマ集合をお願いしたのですが、今後はお盆にクルマ利用はやめます。
ともあれ、移動した北八ヶ岳ロープウェイは目立った混雑もなく、ひと安心。
が、山の上は雲の中。
高低差はそれほどありませんが、
時々やってくるにわか雨で登山道は濡れているので、
念のためポールを準備。
疲労軽減、足腰の負荷軽減だけでなく、
転倒防止にもポールは役立つのです。
霧に包まれた坪庭。
晴れた空の下も、もちろん気持ちがよいですが、
霧の中に見え隠れする風景も、山の風情のひとつ。
生憎・・・ではなく、これも美しさのひとつ。
ちょい山CLUBのハイクは晴れた日が多いけれど、
小雨や霧、流れる雲の中の繊細な光は、
季節ではなく、日ごとでもなく、秒単位で移り変わる。
潤いに満ちた空気は、苔に生命力を強く宿していた。
針葉樹の森は、苔の森とそっくり。
だとすれば、ボクらは森のなんなのだろう?
降って、流れ、蒸発する、水のような存在だとよいなと思う。
その時々で姿形を変えるやわらかなココロを持っていたい。
北横岳ヒュッテは、一度だけ宿泊したことがある。
馬肉のすき焼きを夕飯に出してくれた。
もう一度泊まってみたいと思う山小屋のひとつだ。
ヒュッテ前に小さなお花畑があった。
山はいいなぁって思う時間。
北横岳山頂に近づくと、
唐突に雲が切れ、青空が一瞬見えた。
しかし間もなく、流れる雲の中へ。
流れる雲は、ボクにコトバを贈ってくれた。
自然は自然のままもよいけれど、
自然の中の人工物もぬくもりを感じる風景だと思う。
坪庭。
写真ではわからないけれど、
小さくハイカーが歩いている風景が見える。
景色は見る人のココロが映る。
ボクはこの光と影の景色に
希望を想った。
トレイル脇の小さなスペースを見つけてタオヨガ。
スタジオでは味わえないもので満ちている。
潤った空気、森の香り、風の冷たさ、近づいては遠ざかる雨雲。
ヨガはカラダを動かす、やわらかくすることだけが目的じゃない。
ヨガはココロを動かし、やわらかくすることも目的だとわかる。
やわらかくなったココロは、ボクらに静けさとあったかさをプレゼントする。
山を歩くこともヨガと似ている。
ココロがすうぅっと軽くなり、やわらかみを帯びてくる。
歩いて進んでいるようで、
向こうから景色がゆっくりと
自分に向かってきているようだ。
景色の中に自分がいなくても景色は美しいままだ。
景色は自分を必要とはしていない。
でも自分には見える。
この山道を歩く自分の姿が。
軽く、やわらなくなったココロに
繊細な光をいっぱいに感じて、
カラーフィルムのように
豊かな一瞬を彩っている自分自身が見えている。
深く大きくゆっくりと豊かな空気を吸い込んでいるのが見えている。
景色は自分を必要としていない。
でも自分は景色を必要としている。