『ちょい山CLUB』

低山ハイクとヨガをMIXしたツアー・イベント『ちょい山CLUB』の主宰ライター・ポンチョの日記

登山をはじめたい、ひとりで登るのは不安 ・・・という山好き初心者を対象にした、首都圏近郊の低山歩きとヨガをMIXしたツアー・イベントです。 初心者の方を事前準備からサポートし、登ってみたいと思っていた山に一緒に登り、見たことのない風景、木々や山々との一体感を味わえる、ツアー・イベントを提供しています。 参加申込後、山歩きで揃えるべき基本的なウエアや道具、今持っている道具は使えるの? など、選び方の基本やアイテムの解説・リストをお教えする【お買い物相談】の特典が付きます! ひとりでは楽しめないと思っていた山を『ちょい山CLUB』で存分に楽しんで下さい!

2018年6月24日(日) 山梨県・要害山ハイク&ヨガレポートです!

案内人のPONCHOです。

6月17日、梅雨の晴れ間に登った、山梨・要害山のレポートです。

 

ちょい山CLUBでは毎年春秋と2回開催している奈良倉山ハイク&ヨガ。

その行きの経路にある上野原市、そして富士急バスが

猛プッシュしている山が、今回登った要害山です。

 

バス車内のポスター、駅で案内人のおじさんが配っているパンフレット、

聞いたこともないし、雑誌等で紹介されているのを見たことがないけれど、

だからこそ、なんだかちょっと気になるなぁと思い続けて4年・・・。

今年、ようやくソロでランをしに行ったところ、

変化に富んだコースがなかなか愉快。

富士山もコース各所で見られるので、

きっとちょい山CLUB参加者も気に入ってくれるだろうと

企画してみました。

 

要害とは、要塞のこと。

戦国時代に相模の北条氏の領土と接するこの土地に

甲斐の武田氏が作った山城から、その名がつけられたようです。

戦いの歴史の一頁を担った山ですが、

地元ではそのビジュアルから、「オッパイ山」と呼ばれているそうです。

乳頭まであるのが、地元の方の浅からぬ意図を感じます・・・。

 

要害山の標高は536m。ちなみに低山の雄・高尾山は599m。

今回進んだコースは要害山からコヤシロ山、

そして実成山、尾続山と細い尾根を伝って

ぐるりと円を描くように歩きます。

要害山からコヤシロ山の間には細かく、

なかなか急なアップダウン。

眼下には藤野や上野原の街並み、そこを貫く中央道、

広くて高い丹沢の山塊、その向こうには晴れていれば富士山。

標高の低さを感じさせない高度感、そして眺望のよさは、

高尾山をはるかに上回るもの。

 

だのになぜか人気薄・・・。

今回も道中で会ったのは、

ランチ休憩をした中間地点、コヤシロ山で先にランチ休憩していた

年配の男性ふたり組、そして通り過ぎて行った女性ソロハイカー。

たった3人だけ! 上野原駅へと至る電車内には

1車両に少なくとも30人くらいのハイカーがいたのに、彼ら彼女らは、

いったいどこの山へと向かったのでしょうか?

年配の男性ハイカーは私たちを見るや、

「今日、はじめて人に会ったよ! こっちのルートは後から誰も来ないよ~」

と人気(ひとけ)のなさを、うれしそうに教えてくれました。

 

とはいえ、人気のない山=おもしろくない山という等号は成り立ちません。

これまでちょい山CLUBで訪れた多くの山同様に、

人気がないということは他のハイカーを気にする必要がないので、

とことん山歩きに集中、没頭できて、満足度が高まるのです。

山の様子もつまらないなんてことはありません。

知られていないことが不思議なくらいに、

美しい気配にに包まれているのです。

 

 

 

その山道は、

南斜面に透明な青さにあふれた広葉樹森、

北斜面に静逸さを思う針葉樹森。

山に生活の礎となる燃料や資材、

そして食糧を求めた知恵の跡を想像させる風景です。

 

 

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今回、他のハイカーがまったくいなかったので、

眺望もパワーも豊かな要害山の山頂を貸し切り状態でヨガを行いました。

行き交う風、流れる雲、唄う小鳥、擦り寄ってくる蟻んこ、

中央道を走り抜ける人々。

そうした気配の延長線上にある、大地のチカラを感じる身体。

 

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立ち止まって、自分のまわりの動きを感じることで、

見えてくる風景があります。

一見動いていないと思えるものでも、

想像することで、それはボクらの内側で動き出します。

なにも語らないはずのものの声が、

耳元で聞こえてきたりします。

「理由なんてないさ。ただ縁があるだけさ」

そうか、だから私は今、ココにいるのか!

そう思える関係に気が付ければ、

きっと、そのヒトはシアワセです。

そして縁とはエネルギーのつながり。

自然の中を旅していると、本当にそう思えます。

 

 山を下りた集落では、梅の実が道を埋め尽くすほど落ちていました。

「もったいないね」と話していたところに、

サルを追い払いに来た、その梅畑の主。

「面倒くさいから取ってないんだ。

欲しいなら枝に残っているヤツを好きなだけもってけ」。

少し熟し過ぎているものが多いけれど、

それでも梅酒や梅シロップにするのに問題なし。

ありがたく頂戴しました。

縁ですね。

 

 

バス停前には地元の方が手掛けるお花畑。

そこで種まきしている方々が、最近できたばかりの

吊り橋を渡って帰ってと勧められる。

ちょっと遠回りだけれども、これもなにかの縁と

言われるがままに行ってみました。

 

立派な吊り橋。そして美しい渓谷。

 

新聞やテレビの取材が来ていて、今度放送されると地元の方々は教えてくれました。

訪れてくれる人が増えて、バスの本数も増えるといいな・・・。

でもこの静けさは守られること希望・・・ヨソモノは身勝手です、すみません。

 

さて、今回は富士山は顔を出してはくれませんでした。

風の神に熱心にお願いはしてみたのですが・・・。

「見たければ、また来なさい」。

たぶん、きっと、そういうことなんですね。

はい、そうします!

次は白い雪に包まれた、冬の姿を見られる時期に、

同じコースをまわる予定。

是非、お楽しみに~。